プロフィール
海豪 うるる
1967年生まれ。青山学院大学卒。15年以上に渡り各種の家庭料理を学ぶ。
食と共に、ヴァイオリン、陶芸、茶道、フラワーアレンジメントなどの多彩な趣味を生かし、
“五感で味わう彩食レシピ”を提案。食と生活を楽しむ「彩食倶楽部」を主宰。
“美味しいって何だろう”と思ったところから料理の道へ。
単に舌による味わいだけではない、この不思議な感覚の探求を続けている。
また、食は年齢、性別、国籍などを問わず、誰にも等しく必要で極めて身近なものである。
そんな食を万国共通の言語のようにとらえて、食を通して日本だけでなく世界各国の人とつながったり、
その人々の考え方に迫ったり、時には教育や政治、科学、音楽、映画など様々な分野の間をつなげたりしながら、
“美味しい”だけでなく“楽しい”という気持ちを生み出す活動を目指している。
郷里の奈良県からの依頼で「奈良県観光産業活性化推進会議」委員等も務め、現在は「奈良市観光大使」。
私が追っているもの、目指すこと、そしてお料理について
“美味しいもの”とは何か?
幸せを味わいたのしめるもの
私のお稽古事の師匠に64歳になるとても元気な女性がいます。容姿はもちろん、体も気持ちも実に若々しいのです。月の半分、フレンチのフルコースを食するかと思えば、風邪をひきながら夜半まで仕事をし、翌日の昼便でフランスに飛び立つこともあります。そんな彼女に元気と健康の秘訣を尋ねたら、「おいしいものを食べることよ!」という答えが返ってきました。“おいしいもの”とは何か!?私は、幸せを味わい楽しめるものだと思っています。“おいしいもの”は、味はもちろん、色彩、盛り付け、テーブルウェアから食卓に向かう気持ちまで、様々な要素が食卓で盛り合わされて完成すると考えています。ですから、全てが完璧の一流レストランでいただく“おいしいもの”もあれば、お家でいただく“おいしいもの”もあるはずです。ご飯とお漬物だけでもすごくおいしくて満たされた経験はありませんか?
料理の道も『心・技・体』
お相撲や武道の世界で道を極めるために『心・技・体』が必要といわれます。私は、料理の道も『心・技・体』が基本では、と思います。ここでは、時には食材の化学や調理法の歴史などの「技」のエッセンスや、料理にまつわる思い出など「心」のエッセンスも盛り込んで、『心』にやさしく、『技』をやさしく、『体』にやさしいレシピを日常生活の中で自然に行える<彩食生活>の提案をしていきます。 多忙な生活でついつい乱れがちな食生活、ストレスで忘れがちな食の喜び-皆様に“おいしいもの”を食べるしあわせを実感してもらえるようなお話を綴っていければと思います。
<彩食生活>のレシピ
私から贈る<彩食生活>のレシピには次のような『心・技・体』を盛り込んでいくつもりです。
tuke.jpg『心』-心豊かにキッチンに立ち、食卓に座るためのレシピ
・ホッとするような共感や微笑むような親近感を持てる
日常の話。
・食を彩るお花や器、小物等のテーブルウェア。
『技』-腕をまばゆいばかりに磨くレシピ
・おいしく仕上げる技、簡単に作るコツや知恵。
・技をピリッと引き締めるスパイスのような
「便利道具」。
『体』-体が基本!元気でいるための健康レシピ
・健康に良い食材/調理法。
・健康の秘訣。
五感すべてで、時には六感をも刺激するような“おいしいもの”を少しでもお届けできたら幸いです。
(*最初のエッセイ&レシピ紹介の連載「海豪うるるの彩食生活」をスタートさせた時の指針です)